2010-01-01から1ヶ月間の記事一覧

アメリカ 1960年代 新たな感性の誕生 M・ディクスタイン著 今村楯夫 訳

著者は、この年代の代表的な作家として、やはり、バース、ピンチョン、ブォネガットなどをあげている。 それらの作家の特徴として、”黒いユーモアの作家”、”実験小説の作家”として捉えている。 黒人作家なども紹介されていたのだが、日本で紹介されているの…

アメリカ 1960年代   M・ディクスタイン 著

クォンタム・ファミリー  東浩紀 著

平行世界などの、科学に関する著述に、話者の嫌悪感というか、強いアイロニーが感じられて素人と言うか、理科系に弱い僕にはあまり面白くなかった。SFに強い人とか、科学の専門家の人には、そこが面白かったのかも知れない。 平行世界への転送なのか、小説の…

クォンタム・ファミリー  東浩紀 著

平行世界などの、科学に関する著述に、話者の嫌悪感というか、強いアイロニーが感じられて素人と言うか、理科系に弱い僕にはあまり面白くなかった。SFに強い人とか、科学の専門家の人には、そこが面白かったのかも知れない。 平行世界への転送なのか、小説の…

アメリカ  砂漠よ永遠に  ジャン・ボードリヤール 著  田中正人 訳

ボードリヤール氏が、アメリカを砂漠と呼ぶ由縁として、”アメリカの文化は砂漠を受け継いでいる。砂漠は、人間の全構築物の背後にある空白、根底的にむき出しの状態をしめしている・・・砂漠は空白のメタファーとしての人間の構築物を表し、そして、砂漠の広…

現代アメリカ小説  マルカム・ブラッドベリ 著 

1960年代に、アメリカ文学の世界で、モダニスム以降に実験的な小説形式の追及、メタフィクションや、ラテン・アメリカのマジックリアリズムなどが、有名になったのは、ほんの少し解ったような気がするが、その後に、それらの運動の反動としての新しい文学の…

アメリカ文学史のキーワード   巽考之 著

やはり、アメリカ文学の主流を考えると、あくまで、白人でアングロサクソンでプロテスタント、すなわち通称WASPを中心とする家父長制下の歴史観になってしまうらしい。 著者は、1980年代を経て勃興した”多文化主義”や”ポスト植民地主義”の波を受けて、ア…

アメリカン・ソドム  巽考之 著

タイトルからイメージすると、ハード・ゲイとか、レズビアンといった、アメリカの現代の歓楽の流行現象の事かと思ってしまうが、本書ではそういった事はいっさい言及されておらず、おもにアメリカの建国以前にまで遡って、考察がすすめられていた。 ”白人至…