2012-06-01から1ヶ月間の記事一覧

ジェントルマン     山田詠美 著

2011年、講談社 刊、 現在のライトノベル業界には、BLと称してボーイズ・ラブいわゆる男子の同性愛物が、数え切れないくらい、膨大な量があるのに驚く。一応、美男子同士の恋愛を女性が読んで楽しむという事になっているらしい。 詠美女史のこの作品は、ボー…

サムラー氏の惑星   ソール・ベロウ著

1974年 刊、新潮社、 米国で、当時やけに評価が高く、各賞総嘗めになっていたので読んでみた。 ベロウ氏は、基本的に古典的形式に絶対の信頼をおいているらしく、アブァンギャルド的な形式の斬新さの作品群とは、ちょっと違っているようだ。 雰囲気的には、…

偶然性・アイロニー・連帯  リチャード・ローティ 著

東 浩紀氏の著作の参考文献に入っていたので読んでみた。 僕の幼稚な読解力では、ちゃんとと理解したとは言い難いが、単純にタイトル通りになぞってまとめると、カント・ヘーゲル、マルクスなどの論理の”公共性”の正しさと、その正しさゆへに、ニーチェ、フ…