アメリカ  砂漠よ永遠に  ジャン・ボードリヤール 著  田中正人 訳

osamuoh2010-01-17




ボードリヤール氏が、アメリカを砂漠と呼ぶ由縁として、”アメリカの文化は砂漠を受け継いでいる。砂漠は、人間の全構築物の背後にある空白、根底的にむき出しの状態をしめしている・・・砂漠は空白のメタファーとしての人間の構築物を表し、そして、砂漠の広がりとしての人間の営為、蜃気楼として、またシミュラークルの永遠性としての文化を表している・・・・・・”といった事を述べている。


また、”この国は気取りのない国である・・・ここでは今なお原始社会に似ている・・・・もろもろのテクノロジー、マスメディア、全面的なシミュレーション(バイオ、社会学、ステレオ、ビデヲ)は原始状態で、原初的な状態で広がっている・・・・無意味さはスケールが大きく、砂漠は中心都市のなかにおいてさえ、依然として原風景をなしている。空間は途方もなく広く、言語や気質には気取りがない・・・・・私が探求を行う場、それは砂漠や山々やフリーウェイやロサンジェルスであり、セーフウェイやゴーストタウンあるいはダウンタウンであって、大学の研究室ではない・・・・・”となっていた。



若い学者さん達の噂では、”文化”ととらえようとするから理解できないのであって、”文明”であるという事を考えれば良いのではないかとの事であった。



しかし、文化と文明の解釈がどう違うのか、基本的な事が解らず、理解できない。・・・・残念!