2008-01-01から1年間の記事一覧

虚人たち   筒井康隆

筒井康隆氏の著作を読んでみた。 1980年頃の作品らしい。 ちょうどこの頃、プルーストの翻訳や、ジョイスの翻訳が話題になっていたと思う。 その影響もあってか、筒井氏の文章は、かなり長いセンテンスになっていた。 よく読んでみると、”化学の分析”のよう…

ポストモダン・バーセルミ

バーセルミ氏の作品を読んで、文章が重くなく、難解な言葉も使用されていないので、スラスラと読めるのだが、読み終わって、はて、一体何が書かれているのかと、全く解らない自分を発見し、ガッカリしてしまった。 この、著作では、構造主義、ポスト構造主義…

スキゾからノマドへ

遊牧という事について、 牧畜をするため、天然の牧草と水を求めて移動する牧畜。 ヒツジ・ヤギ・ウシ・ラクダ・ウマ・トナカイを飼う。 家屋は組み立て式のテント。 アメリカのカウボーイもこれに入る。 現代の産業で、これに一番近いのが、トラック運送など…

ミル・プラトー

まるで、インディアンか、カーボーイのような、ふざけているかのようなお姿だが、これが、ドゥルーズ氏の風貌だ。 世界が、”欲望”で渦巻いている、狂気(分裂症、スキゾ)のような、人間を殺しかねない、”資本主義”というものの”自由”を選択したのならば、人…

私という小説家の作り方

1998年頃の大江氏のエッセイ集、論文であった。 やはり大江氏は、”新しき人よ目覚めよ”あたりから、意識的に、作者とおぼしき人物を作中ににすえ、息子さんとの共生の生活を、作品の中核にすえるという事を行ったとの事であった。 その”私”は、あくまで、”虚…