ブッダの真理のことば 感興のことば    中村 元 現代語訳

                       岩波文庫

日本のお経の名称としては、”法句経”と呼ばれるらしい。


形としては、釈迦が直接のべた言葉の集成のようなスタイルだった。


年代的には、日本で最も最古の原始時代のお経であるとされ、どの宗派が読むという事もよくわからなかった。宗派以前にすでに存在していたお経であるらしい。



さて、”発句経”とは直接関係無いかもしれないが、”仏像”は何故、あのようなグニャグニャしたような姿なのかといった事だ。学生時代女子生徒が、かなりイライラして、仏像は男なの女なのとヒステリックに憤って叫んでいた事などを思い出す。僕も、華麗なる西洋のカッコ良い彫刻と比べて、日本の仏像の歪さに強いコンプレックスを持っていた。どうやら、これにはちゃんとした理由があったらしく、中村先生の説明では、仏像は、男性の形と女性の形の”男女の姿を融合、超越した姿”として、作られねばならなかったとの事だった。釈迦の思想は男だの女だのの区別は無いと言うわけらしい。太古に人々ががすでにそのような思想的センスを持っていたというのは驚いた。