一般意志 2・0   東浩紀 著

           講談社 2011年 刊、

代議員制度もいらない、政党政治もいらない、討議などという無駄なコミュニュケーションもいらない、などと述べてあるから、東氏もついに馬鹿になってしまったかと思った。


しかし、そうなったとき、どうやって管理するのかと言う姿、フォームが、政治に音痴な僕には論理を追いきれなかった。


そうして思い浮かんだのが、コンピューターの会社に電話をかける時の、”カスタマーセンター”だ。結局あんな感じで管理されるのだろうなと思い浮かべ、少し暗い気持ちになった。結局、早く新しいのを買えと言われればばすぐに終わってしまう相談事なのだが、そこをなんんとか相談に乗ってもらえませんでしょうかと頼む、胸の絶望感。昔の古いカフカの映画のようで、結局、政府の仕事はすべて”オペレーター”で事足りる事になるような妄想が浮かんだ。


東氏本人は、ほんの軽いエッセイですと仰っておられるが、僕にはかなり美しい論文として読めた。読解力の低いせいかな。