シミュレーショニズム、ハウスミュージックと盗用芸術   サワラギ野衣 著

osamuoh2009-09-26



1991年頃の著作だが、この10年くらいの間、ニューヨークの絵画の世界では、ずっと主流の潮流であったらしい。



ウェブリオの辞典の解説によると、

 ”コピーが大量に消費される現代社会の様相を現しており、簡単にコピーができる虚しさや寂しさを表現している”

となっていた。



古典の絵画をそのままコピー、盗用してそのまま作品としたり、現代の社会に氾濫している広告や、写真、デザインなどをそのままキャンバスに写し取ったりする事が主流であったらしい。



現代都市生活では、いつも、自然や小川のせせらぎなどに接している訳ではなく、企業の広告や写真や映像を毎日大量に消費しているのが現実であるから、無理もない事かも知れない。


ただ、コピーもとの著作権という事になると、今もって解決して居る訳では無いとの事であった。


サンプリング、カットアップ、リミックスと言う手法で有名な、DJなどの音楽にも普通に接している今日この頃であるから、そう不思議では無いかもしれないが、やはり、盗用芸術とあらためて呼ばれると、すこし衝撃を感じる。