東浩紀氏と大塚英志の対談であった。

osamuoh2008-09-03



”キャラクター”としての”成りきり”と仰った大塚氏と、
”プレイヤーの視点”と仰った東氏と、頭の中にインプットされていたのだが、


”成りきり”の私だけでも、かなり大胆な物言いなのに、プレイヤーの私とまで仰る東氏が、どうして、見解の相違があるのか、もうかなり歳をとってしまった僕には、あまり釈然としなかったのだが、



本書では、東氏をなんとか、国とか社会の中に引っ張り出そうとしている、大塚氏、といったように読み取れたのだが、そこであわよくば、近代文学のような雰囲気に、東氏を引っ張りこみたいといった所だが、やはり、かなり、言説が食い違ってしまうようだ。



熊野大学の討論にお行きになられた東氏のようだが、東氏にも、ほんの一瞬でも、”日本的文化への回帰”といったような”瞬間”があるのだろうかと、想像してみるが、やはりあまり無さそうだ。



巽教授との対談では、もう手のつけられないほど、話がエスカレートのしっ放しで、盛り上がりの頂点までいってしまって、終わりが無いような、ハッピーな対談の様子が、思い出された。



そんな東氏を、古臭い、年寄りのほうへ、いくら引っ張りこもうとしても、無理なのではと、半ばあきらめのような、少し残念な気持ちが起こってしまった。