口に出せない習慣、不自然な行為

osamuoh2007-10-26

ドナルド・バーセルミというアメリカの作家の作品。


1967年頃の作品らしい。

メタフィクションという形式の定義が、未だに良く解らない。



バーセルミ氏は、「断片だけがわたしの信頼する唯一の形式」と宣言しており、”断片派”(フラグメンティスト)と呼ばれたらしい。


解説によると、
”なにもかもこなごなに砕け散って屑だけが山のように積まれた現代の都市。バーセルミはその都市を、そこでの人間の生活を、そして意識を表現するために、おびただしい量の屑を掻き集めてそれらを再編し、怪しい白昼夢を作り出す。言ってみれば、屑屋兼連金術師。”

となっていた。


画家の、ロバート・ラウシェンバーグ氏の作品との比較がよく行われたらしい。



しかし、絵画にくらべて、文章で表現されると、受ける衝撃、インパクトが弱く感じられるように思われて、困った。
もともと、詩的な断片であると思われるので、受ける感じは、詩的で、薄っぺらな印象を感じてしまう。
もっと、分厚いかたまりの断片でないと、読後感が物足りなく感じてしまう。



しかし、文章で”コラージュ”するだけの物語というのも、実際現実に、有り得る事なのかと、考えてしまった。
何分、物質がコラージュされている、絵画に比べて、文章だけのコラージュだと、なかなかイメージがふくらんでこないので困った。