コンテンツの思想

osamuoh2007-05-18

東浩紀氏の対談集であった。


東氏は、自然主義的な物語と、まんが、”アニメ、ゲーム的リアリズム”を分けて考えると解りやすいと述べておられる。


東氏によると、自然主義的リアリズムというものは、時間があり、「私」の物語を語るもので、
まんが、アニメ的リアリズムというものは、時間をなくし、「キャラクター」の固有性を立てていくものと言う風に、整理しておられる。


東氏は、個人的な感想として、今の純文学の作品にはあまりリアルさを感じる事ができず、逆に、まんが、アニメ的なキャラクターといものに、「生きている」ようなリアルさを感じると仰っておられる。著者も、そのような作り物のキャラクターに、何故、強烈な存在感があるのか、その由来が解らず、不思議だと仰っておられる。


やはり、多くの人々が、コンピューターなどを介して、膨大なデーターベースなどに頻繁にアクセスするような、時代の変化、よく解らない言葉ですが、パラダイムの大きなな変化が、文学の置かれている”環境”を劇的に変化させてしまった為であると思われます。


やはり、いくら”社会化された私”や、”第四人称の私”などと、伝統的な近代文学の思想を持ってきても、強烈な”萌えキャラ”の前にはかなわないと、こんな年寄りの僕でも痛感してしまう。


残念!