共喰い    田中慎也 著

        2012年 集英社 刊、

作品の中で、文化的な物と言ったら、なんだかドブ川のような川と、魚ぐらいしか無いように思えるのだが、凄い文学的な作品になっているので、驚いた。


日本近代文学的な流れの教養だけで、文学賞を総嘗めにしているのは、最近の現代日本社会の中で珍しいなと感心してしまった。



お母さんの義手を外すとき、ポコッと音がするというような描写は、いったいどこから出てくるのか、凄い想像力だなと思った。