オスカーワオの短く凄まじい人生  ジュノ・ディアズ 著

                  2011年 新潮社 刊、

アメリカでベストセラーになったらしい。

南米のマジックリアリズムのようであると絶賛されているらしい。

しかし、著者は、白人であるリョサ氏のような視点に、ちょっとした批判を
しておられる。

ディアズ氏は有色人種、移民として、大学まで進学するのに、かなり苦労したらしい。ディアズ氏の通ったラトガー大学というのは、僕のかなり怪しい調べでは、全米アメリカのランキングで大体81位くらいの位置づけらしい。
アメリカで81位というのが、どれほどのものなのかは、さっぱり推測できないが、大学自身は、かなり古い伝統のある大学であるらしい。

常に、カリブの呪いと、暴力に囚われている作風にはショックを受けるが、
やはり、ディアズ氏はカッコ良い。常に政治性に巻き込まれている作風はしようが無い事なのかも知れない。

僕の読みでは、作品よりも、著者のヒーロー性にばかり感心がいってしまい
まるで、作品の事はどうでもよい事であるかの様相を呈してしまった。政治は苦手なのだ。

しかし、せっかく大学までいかれたのに、何故なんの保証も無いような創作科を選ばれたのであろうか。なんとか教員資格で食べていこうとしていた様子であるらしい。やはり、カッコ良い。