ダンディスム   落合正勝 著、

服飾の評論で有名な著者なのだが、コットン製のクラッシックな下着のパンツを買いに、わざわざイタリアまで行く人だから、ちょっと、手に負えない。


靴なども、これだと決めたら、とことんの一点買いで、同じ靴を何十足も買いためてしまう人であるから、もうほとんど病気の世界。ちなみに、その靴には、ちゃんと、足型をとった木型を履かせてて、ちゃんと手入れを怠らないというのであるから、恐ろしい。


本著では、お酒、寿司、夜遊びの事などについても語られてあった。


特に気になったのが、眼鏡へのこだわりで、試行錯誤のすえ、”マルコポーロ”というブランドの物に落ち着いたらしい。これは調べてみると、樹脂フレームの柄の部分の堪らない美しさと、メタルフレームの機能美の合体したものであるようだ。樹脂フレームだけだと、どうしても、ブリッジが滑りやすくなるので、著者は、どうもこのブリッジの部分が気になってしかたがなく、偶然イタリアで、このマルコポーロに出会ったらしい。それ以来、マルコポーロ一辺倒であるらしい。著者の物へのこだわりは、とてもじゃないが、半端ではなく、まるでケンカファッションのようになっているので、歳をとった僕のようなものには堪らない魅力がある。


それと、ファッションを、著作で語って説明してくれる人がほとんどいないので、眼から鱗が落ちる状態になってしまうのも魅力の一つだ。