アンダーワールド 上下 ドン・デリーロ 著
2002年 新潮社 刊、
上下巻合わせて、1200ページもあったので、これはとてもじゃないが読了は無理と思っていたが、なんとか奇跡的に読み終えることができた。二段組でなかったのがなによりの助けだったのかも知れない。
いくつかのお話が、断片的に、交互に錯綜しながら、書かれてあった。デリーロ氏の作品には、客観描写のものが多く、この作品も、映像的で詩的で、少し気障な感じで描写されていた。
個人的な印象では、自由はあるのだが、どこか、荒野や砂漠で、砂を噛むような徒労感、不毛でやり切れない感じに満ち満ちているように感じた。
アメリカという国に、文学というものが存在するのか、いまでも不思議だが、ワイルドな感じが不思議。 ワイルドだぜー。