地図と領土   ミシェル・ウエルベック 著、

         2013年、 筑摩書房 刊、

仏国中のあらゆる良心的な団体から、猛反発を受けているような作者であるが、それでもセックスの追求はやめないのであろうか。凄いなあ!

仏国における資本主義の有り様の描写の仕方が、素人のぼくには良くわからないが、何故か凄い。洒落ているのだ。

しかし、ウエルベック氏の登場によって、やっとフランス文学も”言語の戯れ”的、貴族的文学の呪縛から解き放たれ、アメリカの堂々たる文学に匹敵するような、文学が現れたと思うのは、間違いであろうか。


訳者の野崎歓氏によると、ただバルザックに回帰しただけだと、かなり悲観的な論調であった。残念、・・・・・。