歌うクジラ 上下巻、     村上龍 著、


これは、完全に”悪書”と言われる書物だと、途中何度も読んでいる本を閉じた。しかし、なんとかかんとか最後まで読み終えることができた。


何故、読むのに恐怖を感じるかといえば、壊れたかのように金銭がダダ漏れしてしまうような恐怖と、お前らみたいな貧乏人は、皆殺されてしまうのだといわんばかりの圧倒的な恐怖を感じるからです。


もともと、作者は、不良青年、ヤンキー、と言われてきたのだから、何を今更であるが、こうまで金銭的に差がついてしまうと、恐怖と無力感を感じるばかりだ。龍氏の作品を読んで、斎藤環氏のいうヤンキーの魅了がやっと理解できたような気がする。疲れる・・・・・、


別にひがむわけではないが、都庁を見下ろす高層ホテルの部屋を仕事部屋にして、執筆されておられるようだ。賃貸かな、分譲かな?  いったいどんだけ金持ちなんや・・・・・・


そうした、くだらない思いとは、全く関係なく、作品は芸術性が高く感じられるので、余計に恐ろしい。バイオハザードのようなSFバイオレンスなら、こんな僕でもイヤというほど観ているではないかと、自分を慰めてみるのだが、村上氏とではレベルが違いすぎると思われる。シッョック。


村上氏は、今日も高層ホテルの仕事部屋から、都内を見下ろしながら、おいしいお酒でも飲んでいるのかな。・・・・・・、ひがみばかりになってすいません。残念!